2022.3.22
御朱印・御陵印を集めていくと、藤井寺がきっと好きになる? 「古市古墳群と六社寺巡り」を、ANAのスタッフが体験レポート
ANAのスタッフが藤井寺を旅して、その魅力を実際に体験するレポート企画の第3弾!
今回は、御朱印・御陵印を集めながら、世界遺産に登録された「百舌鳥・古市古墳群」のある藤井寺の歴史を知ることができる「古市古墳群と六社寺巡り」を体験!藤井寺に初めて訪れたという、ANAのグランドハンドリングスタッフのふたりと共に、まちを巡ります。
藤井寺のことがまるわかり!
観光案内所「ゆめぷらざ」からスタート
まずは、藤井寺駅の南出口から線路沿い東に進んですぐの商店街にある、観光案内所「ゆめぷらざ」へ!
館内では藤井寺にまつわる物産やおみやげが販売されていたり、歴史や文化のほか周辺の観光情報を知ることができます。
今回は、受付で御朱印・御陵印帳を購入。
大きくて見応え抜群の台紙(1,000円)と、持ち運びに便利で風情あるデザインのご朱印帳(100円)の2種類あるので、好みに合わせてお選びいただけます。
御陵印は、歴代天皇の御陵(仲哀天皇陵古墳・応神天皇陵古墳・允恭天皇陵古墳)の参拝記念印で、応神天皇陵内にある宮内庁書陵部古市陵墓監区事務所にて、無料で押印可能。
六社寺を巡る御朱印は、道明寺、道明寺天満宮、葛井寺、辛國神社、伴林氏神社、誉田八幡宮の各寺院・寺社にて300円で集めることができます。
周辺の飲食店や他の観光スポットと合わせて、巡り方を考えるのも楽しみのひとつ!いざ、御朱印・御陵印巡りの旅へ出発!
国宝の千手観音像が圧巻!
藤井寺といえば、まずは「葛井寺」
「初めての御朱印巡りなので、ドキドキわくわくします!」と緊張と期待を隠しきれない様子のふたり。
まず訪れたのは「葛井寺(ふじいでら)」。観光案内所「ゆめぷらざ」からも歩いて5分で行ける距離にあります。
この葛井寺から、藤井寺という地名が名づけられるとされているため、最初に訪れるにはぴったりかもしれません。
この寺は古代の氏族である葛井氏の氏寺として、7世紀後半建立されました。
千手観音像は通例42本なのですが、こちらの本尊の千手観音坐像は、実際に1041本もの手を持つ珍しい仏像。
大阪府内で5体しかない国宝仏像の一つです。毎月18日に見ることができます。
また、令和元年に日本遺産に認定された日本最古の巡礼である西国三十三所巡りの第五番札所でもあります。
三十三の寺院を巡り、御朱印を集めると極楽浄土への通行手形になると言われています。
春には境内に藤の花が咲き誇るなど、見どころ満載のお寺です!
御朱印も国宝千手観音坐像がデザインされた、精巧なつくりが魅力。
ひとつひとつ丁寧に押され、筆を走らせる様子を目の当たりにしてふたりも真剣な眼差しに。
ひと目みて「かわいい!」と声をあげずにいられなかったのは、一風変わった「みくじダルマ」(300円)。
赤と白の2種類あり、ダルマの中におみくじが入っている人気のおみくじです。
「おみくじを引いて楽しめるだけでなく、持って帰って飾れるのもうれしいですね!」と、斬新なおみくじで思わず笑顔に。
「大阪みどりの百選」に選ばれた深い緑の参道が魅力の「辛國神社」
続いては、葛井寺からも歩いてすぐの「辛國神社」へ。
ここは奈良・平安時代の国家制度を知る根本法典とされている、延喜式(えんぎしき)にも記載された古い歴史を持つ式内社です。
深い緑に囲まれた長い参道は「大阪みどりの百選」に選ばれていて、まちなかとは思えない静けさと神聖な雰囲気が漂っています。
ふたりとも背筋を正して、パワーを吸収するように一歩一歩踏みしめながら本殿へ。
この地方を治めることになった、物部氏がその祖神を祀ったのが始まりとされ、その後に物部同族の辛國連が祭祀の中心となり辛國神社と称するようになったといいます。
御朱印をいただき、こちらもかわいい鯉の陶器におみくじが付く「恋鯉みくじ」(300円)に興味津々のふたり!
それぞれの恋の行方は…?ふむふむ…と読みしめ、結果については、心の中にしまって次の御朱印へ!
良いことが書かれていたのか、どこか足通りが軽くなったような気も・・・。
「西の靖国神社」と称され、万葉集の巨大みくじがある「伴林氏神社」
そのまま応神天皇陵古墳の前に建立された、誉田八幡宮へ行き、御朱印をいただいたふたり。
今度は藤井寺駅の次にある土師ノ里駅から約800mのところにある「伴林氏神社」へ。
こちらも延喜式に記載されている由緒ある神社で、軍事を司った大伴氏の祖神「道臣命」を唯一祀る神社のため、「西の靖国神社」と称されています。
昭和15年の新社殿完成の際には、靖国神社より明治5年に建築された手水舎が移築されました。
驚きを隠せなかったのは、巨大な「萬葉神籤(まんようみくじ)」(200円)。伴林氏神社の氏子であった大伴家持により、編纂された「万葉集」の歌が出てくるという、一風変わったおみくじ。大きな筒を回転させ、長いみくじ棒を取り出す体験はここならでは!「吉や凶ではなくて、万葉集の歌が書かれていました! 大きさにも驚きましたが、趣のある歌だけが書かれたおみくじは初めてなので新鮮」と目を輝かせていました。気持ちを込めて、力いっぱいに大きなおみくじをぜひ一度、回してみてください!
国宝・十一面観音菩薩立像を祀る道明寺粉発祥のお寺「道明寺」
「あの有名な漫画の主人公の恋人役と同じ名前なんですよね!」と話題に花を咲かせたのは、道明寺。
関西の桜餅やおはぎなどで使われる、「道明寺糒」「道明寺粉」発祥の寺としても有名です!
道明寺は、相撲の祖といわれる野見宿禰(のみのすくね)が、埴輪を作ったことで殉死の風習を代えたことからその歴史がスタート。
その功績が讃えられ、「 土師(はじ) 」の姓とこの辺り一帯を所領地として賜わり、その後の古墳造営に携わり栄えた土師氏の氏寺として7世紀に建立されました。土師氏のまつえいである菅原道真公ゆかりの寺でもあり、道真公の幼名「道明」から道明寺と呼ばれるようになったそう。
本尊の十一面観音菩薩立像は、道真公によって刻まれたと言われており、檜の一木造で、細部に至るまで緻密な彫技が施された、代表的な壇像彫刻として国宝に指定されています。
学問の神様・菅原道真公が御祭神はにわみくじや梅園でも人気の「道明寺天満宮」
先の道明寺と同じく、土師氏の氏神として成立し、のちに菅原道真を祭神に加え天満宮となりました。
道真公の遺品として銀装革帯(水晶玉をはめこんだバンド)や青白磁円硯(円形のすずり)など平安時代の美術工芸の代表作が伝えられており、国宝にも指定されています。
広い境内には紅白約80種800本の梅樹があり、梅の名所として知られ見ごろの2~3月には多くの人で賑わっています。
また、境内には埴輪をつくるために使われた登り窯の跡が残っており、これを復元したものを見ることもできます。
埴輪の歴史にちなんで、おみくじもひと形の埴輪型!(500円)。
こちらもおみくじとしてはもちろん、持ち帰って飾りたくなる見た目のかわいさから大人気に。
六社寺の周りにある仲哀天皇陵古墳、応神天皇陵古墳、允恭天皇陵古墳と合わせて、御朱印・御陵印をコンプリートしたふたり。
「藤井寺というお寺がある町かと思っていたら、こんなにたくさんお寺や古墳があったとは。
御朱印・御陵印を集めながら回ることで、達成感だけでなく町の成り立ちや歴史を知ることができてよかったです!」
「初めての藤井寺観光でしたが、ずっと昔から知っている場所のような親近感がありました。
それぞれおみくじにも特徴があって、私たち世代はもちろん、幅広い世代の人がたのしめる町ですね!」と大満足の様子。
ひとつひとつの古墳や社寺がなぜそこにあるのか、どうして数多く集まっているのか。
御朱印・御陵印を集めながら巡ることで、そこにずっとあり続けてきた理由と歴史、その背景にあるストーリーを知っていただくことができました。
周辺のカフェでちょっと一息つきながら、またはパワースポットとしてご利益をいただきながらなど、御朱印・御陵印集めをきっかけにぜひ一度、藤井寺をぶらりとめぐってみてはいかがでしょうか?
<データ>
■藤井寺観光WEB
■宮内庁書陵部古市陵墓監区事務所
住所:大阪府羽曳野市誉田6-11-3
■観光案内所「ゆめぷらざ」
住所:藤井寺市藤井寺1-3-11
時間:10:00~17:00
URL:https://fujiidera-kanko.info/useful-info/16/
■葛井寺
住所:藤井寺市藤井寺1-16-21
時間:8:00~17:00
URL:https://www.fujiidera-temple.or.jp/
■辛國神社
住所:藤井寺市藤井寺1-19-14
時間:9:00~16:00
■伴林氏神社
住所:藤井寺市林3-6-30
時間:8:30~16:00(5月~10月は8:30~17:00)
URL:http://www.tomobayashiuji-jinja.jp/
■道明寺
住所:藤井寺市道明寺1-14-31
時間:9:30~16:30
■道明寺天満宮
住所:藤井寺市道明寺1-16-40
時間:9:00~16:30
URL:http://domyojitenmangu.com/